Sep
20
天を仰ぎ、立ち尽くした。ゴール枠から数十センチ外れたダイレクトボレー。石川が走り込み、タイミングを計った。照準を定めて右足を振ったが、十分にインパクトせず、軌道は右へ曲がった。
開始2分、鈴木から絶好の左クロス。わずかな時間でこう念じたという。「力を入れず、枠の中へ飛ばそう」。決められなかったのは結果。外れたとはいえ、石川の動き、判断は正解だった。数秒前、赤嶺から鈴木へスルーパスが放たれることを予期したかのように、石川は逆サイドの位置からほんの少しだが走り始めていた。「狙いを持った飛び出しだった」
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ゴール前で完全フリー、そしてラストパス。まさに名手の狙い通りだった。だが、シュートだけが誤算だった。「ものにできなかった。悔しい。決めていれば、後半も違う展開になったはず…」
前半ロスタイム、今度は今野の右クロスに右足をダイレクトで合わせたが、ボールは上へ。恐らく、絶好機はこの2度。「決めていれば…」と言うのは簡単。ただ、偶然、石川がその場に居合わせたのではなく、洞察に基づいた根拠で動いた。それでも女神がそっぽを向くことがある。それが今のチーム状態を象徴しているのかもしれない。
カボレの流出に加え、平山は出場停止だった。そこを嘆いても始まらない。腹を決め、覚悟は固まっている。「僕自身が決めるだけ。やることははっきりしている」。石川は決然と言い切った。そのうち浮かぶ、いつかは浮かぶ。だけど9月。残り8試合。ナビスコ杯ファイナルの前に、リーグ戦のともしびを消してはならない。 (松岡祐司)
中日スポーツ:ナオの右 女神がソッポ J1 第26節 9月19日(土) vs.G大阪:365日FC東京(CHUNICHI Web)